グラミー・アーティストのジェシー・ハリス
新作8曲を含む、ノラ・ジョーンズ参加楽曲も収録
初のオーケストラサウンドも魅力のニューアルバム
ジェシー・ハリス(Jesse Harris、男性、1969年10月24日 - )は、米ニューヨーク出身のシンガー・ソングライター。2002年にノラ・ジョーンズに提供した楽曲「Don't Know Why」でグラミー賞を受賞している。90年代中頃に男女デュオのグループ“ワンス・ブルー”でデビュー。97年のバンド解散後は、マイペースにソロで活動。
アメリカン・フォークやカントリーといったルーツ・ミュージックの匂いを残しつつ、NYならではの都会的なセンスと、ブラジル音楽にも通じるさりげない軽快さを備えた絶妙なメロディが魅力。「Don't Know Why」以外の曲でも、キャット・パワー、トリスタン・プリティマン、リズ・ライト、マデリン・ペルー、キアラ・シヴェロ、日本ではBIRDなど、多くのアーティストに楽曲が愛され歌われている。
頻繁に来日公演を行う親日家で、畠山美由紀やおおはた雄一、Port of Notesといった、日本のミュージシャンのアルバムをプロデュースすることにも積極的。平井堅やbird、原田知世のアルバムに参加したこともある。2005年、2006年にワンマンで来日。2007年にリチャード・ジュリアン、サーシャ・ダブソンの2人のシンガー・ソングライターと来日ツアーを行う。2009~2013年にはジェシーのアルバムから名前を取った野外フェス「ウォッチング・ザ・スカイ」が東京・上野などで開催された。その後も、ソロやバンド活動、共演ライブのサポートメンバーとして16年、18年、19年、23年、24年に来日。2025年5月はギャビ・アルトマンとの共演ライブをブルーノート東京で行っている。10月の来日公演も決定している。
本アルバム「If You Believed In Me」は、思いがけぬ提案から始まった。ジェシー・ハリスが友人へのプレゼントにと、その友人が飼っている黒猫(黄色い目)” Dolores” のことを歌った曲をプレゼントした。ちょうどその1週間後、友人でありアレンジャーでもあるメイコン・アナニアス(Maycon Ananias)からジェシーに連絡が入る。アナニアスは、「エストニアのオーケストラと、作曲家アルヴォ・ペルトの95歳を祝う委嘱作品を録音している。時間が余りそうだから、何かオーケストラで録音してみないか」とハリスに曲を送るよう提案した。ハリスは自作をオーケストラで録音したことはなかったが、それならばとその黒猫についての歌” Dolores”をアナニアスにオーケストレーションしてもらって録音されたものを聴いたところ、それが大変素晴らしい出来で、アナニアスと1枚アルバムを作ろうと決めた。
既存の曲はRose du Ciel とThereʼ s a Real Worldのみ、ほかはすべて新たに書き下ろされた8つの楽曲で構成されている(5週間ほどで書き上げたということ)。ニューヨーク、リオ、タリンで録音されたこのアルバムには、ノラ・ジョーンズ、ブラジル人ギタリストのギルヘルメ・モンテイロ、ジェイク・シャーマン、ヌーヴェル・ヴァーグのマルーン・ケメレがゲスト演奏しているというなんとも豪華な内容。夢見る者の心に宿る「もしも」をテーマに探求したこのアルバムは、豊かな表現力あふれるアレンジで、思い出、憧れ、温かさと哀愁、静かな驚きに満ちたオーケストラ・ポップに仕上がった。
1. Dolores (3 :11)
2. If You Believed in Me (2 :32)
3. There's a Real World (3 :07)
4. I'm Not Sure (2 :48)
5. Like a Leaf (3 :34)
6. Whoever Said (3 :10)
7. Having a Ball (feat. Norah Jones) (3 :10)
8. Nobody Else Knew, But We Knew (feat. Jake Sherman) (2 :51)
9. Rose du Ciel (feat. Marine Quéméré) (3 :46)
10. Where's Your Shadow (3 :16)
Norah Jones - vocals (“Having a Ball”)
Marine Quéméré - vocals (“Thereʼs a Real World” and “Rose du Ciel”)
Jake Sherman - harmonica (“Nobody Else Knew, But We Knew”)
Frederico Heliodoro - bass, bass pedals (“Thereʼs a Real World” and “Like a Leaf”)
Jeremy Gustin - drums (“Thereʼs a Real World” and “Like a Leaf”)
Kassin - bass (“Having a Ball” and “Rose du Ciel”)
Guilherme Monteiro - electric guitar (“Like a Leaf” and “Having a Ball”)
Vinicius Cantuaria - drums (“Rose du Ciel”)
Erik Deutsch - organ, mellotron, synth (“Thereʼs a Real World” and “Having a Ball”)
Jason Lader - mellotron, synth (“Whoever Said”)
Jon Dryden - glockenspiel (“Dolores”), Wurlitzer (“Having a Ball”)
ESPR Orchestra
Arranged and conducted by Maycon Ananias