タイトルの『Stand Up!』には2007年の作品『Pogo』に収録された曲を元に、「混迷の現代に立ち向かう」「自身が信じるもののために立ち上がる」というメッセージも込め、曲はすべて個人的なオマージュで構成した。サム・リヴァース、スティーヴィー・ワンダー、ケニー・バロン、そしてポール・モチアンらに捧げ、これらは全て自己に向き合ったもの。カントリー、ブルース、R&Bの要素がジャズと融合した演奏は、どれも奥深い。一方、ベン・モンダーの振り切ったギターとナシートのドラムが炸裂するM6は、ナイン・インチ・ネイルズのTrent Reznorに捧げたナンバーで、カルテットの表現の振り幅の広さも示している。
エンジニアは伝説のジェームズ・ファーバーと
バーニー・グランドマン!
録音は、レーベルのポリシーとする一発録音!エンジニアはジェームズ・ファーバー、マスタリング(&アナログ・カッティング)は、バーニー・グランドマンと、名匠が担当。同レーベルで話題になるChris Cheekの録音前日に、同じスタジオ、スタッフで収録され、音質面でも注目の作品だ。
【収録曲】
Side A
A1. Lone Jack (for Ray Charles and Pete Rende)
A2. Michelle’s Song (for Michelle Egan)
A3. Lunar Cycle (for Sam Rivers)
A4. The Break Song (for Stevie Wonder)
Side B
B1. High Falls (for Meaghan Glennan)
B2. Mosh Pit (for Trent Reznor)
B3. Vanguard (for Paul Motian)
B4. Unbowed (for Kenny Barron)
【作曲・演奏】
All Compositions by Jerome Sabbagh (Sacem)
Jerome Sabbagh (Tenor Saxophone)
Ben Monder (Guitar), Joe Martin (Bass), Nasheet Waits (Drums)
【スペック】
プロデュース:Jerome Sabbagh & Pete Rende
録音:James Farber at Power Station, New York
録音データ:2024年11月7日 Custom Tube Ampex 351 を使用し、30 Ips にて1/2インチ・2トラック・アナログテープへライブ録音
アシスタント・エンジニア:Pete Rende, Matthew Soares, Omisha Chaitanya
マスタリング:Bernie Grundman at Bernie Grundman Mastering, Hollywood
(LP) ラッカー盤カッティング:Bernie Grundman (アナログテープよりダイレクト・カッティング)
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オーディオ・ファン注目! レーベル“アナログ・トーン・ファクトリー”について
Analog Tone Factoryは、アナログ・テープ録音に特化した新しいレーベルである。サックス奏者ジェローム・サバーグと、ピアニスト/レコーディング・エンジニアのピート・レンデによって設立され、今日と過去の最高の技術を融合させて、世界屈指のミュージシャンたちと共に素晴らしいサウンドの作品を制作している。リリース形態は、完全アナログのヴァイナル盤やオープンリール・テープに加え、CD、デジタル配信やストリーミングでも提供される。全てのAAAヴァイナル盤には、非圧縮ハイレゾ(192/24)のダウンロード・カードが付属している。
Analog Tone Factoryの理念は、余計な操作を加えず、より直接的な録音を行うことである。すべてのミュージシャンが同じ部屋でライヴ演奏を行い、その瞬間を捉えることで、リスナーを音楽の中へ引き込むような録音を目指している。
クリス・チークの『Keepers of the Eastern Door』と同様に、『Stand Up!』もAAA仕様の180g重量盤ヴァイナルである。
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Analog Tone Factoryの「1-step LP」とは?
これは「レコードのプレスの仕組み(メッキ工程)」を簡略化して高音質化する技術です。通常、録音された「マスターテープ」からラッカー盤(原盤)を作り、そこからレコードをプレスするまでには3段階のコピーが行われますが、それを「1段階」に短縮します。
通常盤(3ステップ):
ラッカー盤 → 【父型】 →【母型】 → 【スタンパー(ハンコ)】→ レコード
問題点: コピーを繰り返すたびに、わずかに音の鮮度が落ちる(ジェネレーション・ロス)。
1-step盤:
ラッカー盤 → 【スタンパー】→ レコード
仕組み: ラッカー盤から直接スタンパー(プレスのためのハンコ)を作ります。
メリット: 中間のコピー工程(父型・母型)がないため、マスターテープやラッカー盤に極めて近い、鮮度の高い音が得られます。
デメリット: 1枚のラッカー盤から作れるスタンパーが限られるため、数百枚〜千枚程度の完全限定生産になります(スタンパーが劣化したら終了)。