菊地雅章/ラスト・ソロ~花道(1LP/重量盤)ALP_KKJ-10003

アナログレコード
6,800  (税込)
(税抜 6,182 )
ALP_KKJ-10003
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生涯を通してピアノの響きを追求し続けた
ピアニスト菊地雅章のラスト・レコーディング

マイルス・デイビスやギル・エヴァンスから伝承されたDNAが、ここに昇華・・・

仕掛人は元ECMのプロデューサー、Sun Chung (サン・チョン)
サン・チョンの求めに応じ演奏されたスタンダード楽曲を中心とした感動の6トラック
ラストは、50年近く弾き続けた深遠な美しさをたたえた究極の「リトル・アビ」! !


【収録曲】
Masabumi Kikuchi/ Hanamichi-The Final Studio Recordings
菊地雅章/ ラスト・ソロ~花道


1. Ramona ラモナ (L. Wolfe Gilbert and Mabel Wayne) (06: 40) (Side1)
2. Summertime サマー・タイム (George Gershwin and Ira Gershwin) (11: 23) (Side1)
3. My Favorite Things I マイ・フェイヴァリット・シングス1 (Oscar Hammerstein and Richard Rodgers) (05: 08) (Side1)
4. My Favorite Things II マイ・フェイヴァリット・シングス2 (Oscar Hammerstein and Richard Rodgers) (06: 30) (Side2)
5. Improvisation インプロヴィゼーション (Masabumi Kikuchi) (05: 36) (Side2)
6. Little Abi リトル・アビ (Masabumi Kikuchi) (05: 52) (Side2)

 

【演奏】
菊地雅章 (piano solo)
2013年12月 NY録音

・鬼才 菊地雅章、正真正銘のラスト・スタジオ・レコーディング
・昨秋亡くなった盟友ゲイリー・ピーコックの心のこもったコメントもブックレットに掲載
・日本盤ブックレットにはスタジオでの貴重な姿をとらえた写真 (輸入盤未収録写真多数) とオリジナル・ライナーも掲載! !

 

日本が世界に誇る孤高の鬼才、菊地雅章。感動のラスト・スタジオ・ソロ録音! ! 妥協を一切許さなかったアーティストが、生涯をかけて探求した音楽表現が、今、作品化されます。

録音は、2013年12月、菊地雅章自らが選んだスタインウェイの最高級ヴィンテージ・モデルが設置されたNYのスタジオ。発起人は、ECMでマンフレッド・アイヒャーの傍ら、プロデューサーをつとめたMr. Sun Chung (サン・チョン) 。2011年、NYヴィレッジ・ヴァンガードにポール・モチアンのバンドで出演していた菊地雅章の演奏に衝撃を受け、すっかり魅了されたサン・チョンは、2年以上に亘ってレコーディングを模索しつづけて、ついに実現。この時菊地雅章は、肺がんを患っての強度の投薬もあり、レコーディングは多くのインターバルを要し、さらに睡眠をとるために2時間の中断も余儀なくされたとのこと。しかし・・・演奏には、すべて超越した世界があります。

 “ピアノの前に座った瞬間に音楽があふれ出てきた" とはプロデューサー、サン・チョンの証言ですが、鋭い直観と、インスピレーションから生まれる即興の美の世界は、唯一無二のもの。フリー・インプロヴィゼーションとソング・フォームの両極を行き来しながら繰り出される演奏は文字通り、《スポンテニアスな至高の美》。メイベル・ウェインが作曲した1928年の楽曲「ラモナ」でメロディが浮かび上がる瞬間等々、アーティスト菊地雅章の世界の極みがあります。

晩年の演奏では即興を主にしたものが大半を占めて来た中で、テーマのある楽曲をサン・チョンが求めたことに応え、本作品では即興は1トラックのみ。上記「ラモナ」ほか「サマー・タイム」と、「マイ・フェイヴァリット・シングス」が2ヴァージョン。往時より「メロディには興味がなくなってきた」「今はもうフレーズなんて必要ない、音楽を聴きながら進んでいく。面白い音がでてきたところから進めばよい」というようなことも語ってきてもおり、このような演奏が聴けることは大変貴重。そして、ラストは菊地が50年にわたって愛奏しつづけた「リトル・アビ」。愛娘、生誕時の慈しみを込めたバラード曲での、豊潤なハーモニーの響きと、凛とした芯を感じさせるメロディのコントラストは、深遠な美しさをたたえ、決定的なものがあります。

ところで、この録音について菊地雅章はサン・チョンにこう語ったといいます。「今日、数か月前に録った演奏を初めて聴いてみたんだ。すごくフレッシュな演奏だな。自分でも信じられないくらいだ」。朋友ゲイリー・ピーコックが「 (菊地雅章は) 死を迎える直前まで自分の演奏に満足することがなかった」と語っている通り、充足とは無縁に、瞬間の表現を追究し続けたアーティスト。本作は、その菊地雅章の最後の現在進行形。マイルス、ギル・エヴァンスの遺伝子も受け継ぎ、のちのアーティストたちにもインスピレーションを与えていく音楽、芸術を極めたアーティストの究極の作品です。

音楽ジャンル:
ジャズ
レーベル:
KING INTERNATIONAL
ソフトフォーマット:
アナログレコード
レコードの仕様:
重量盤