伝説のケルン・
キース・ジャレットの名盤『ザ・ケルン・コンサート』が50周年を迎えた2025年、前代未聞の試みに挑むピアニストが現れた。クラシック・ピアニスト、山口ちなみ。彼女はキース本人が校正を施した楽譜を手にし、半年間の猛特訓を経て、現在は『ザ・ケルン・コンサート』の全曲演奏会を行っている。大きな話題を呼びながらも、これまでコンサートでしか味わえなかった演奏が遂に待望のCD化。ピアノに真摯に向き合い、美しく情感あふれる響きに思わず息を呑む。そして今、改めて名盤の素晴らしさに出会う喜びを感じていただきたい。
「ザ・ケルン・コンサート」とは、”史上最も売れたジャズ・ソロアルバム”
1975年1月24日に録音され、同年11月30日に初リリースされた『ケルン・コンサート』は、ケルン歌劇場でのキース・ジャレットの即興ソロ・コンサートの画期的な録音。リリース以来、伝説的な地位を確立しているキース・ジャレットの象徴的なアルバムであり、その時代の重要な記録として、あらゆるジャンルのライヴ録音の中でもこれほど広く称賛されたものはほとんどない。マンフレッド・アイヒャーがプロデュースを担当したECMレコードを代表する作品で、これまで世界で400万枚以上のセールスを記録し、今なおベストセラーとなっている。
ジャズ・ファンの学生が企画したこのコンサートで用意されたピアノは、キースの指定したものではなかっただけはなく、調律さえされていなかったという。そんな中、数日間不眠が続いたことによる激しい背痛に悩まされていたキースはこのコンサートを中止すると一旦告げたものの、17歳の青年の説得を受け、最終的には深夜23時半にステージに上がったという。このアルバムの演奏と共にその背景のストーリーも感動を呼ぶものとなっている。(ユニバーサルミュージック公式より引用)

【収録内容】
1. Köln, January 24, 1975 Part I
2. Köln, January 24, 1975 Part IIa
3. Köln, January 24, 1975 Part IIb
4. Köln, January 24, 1975 Part IIc
【演奏】山口ちなみ(ピアノ)
【録音】2025年9月 キング関口台スタジオ
【ライナーノーツ】田中泰/寺島靖国