★ジョージ・マーティン(1926-2016)は、「ザ・ビートルズ」の作品をほぼすべてプロデュースした人物。ギルドホール音楽演劇学校でクラシック音楽の基礎を学び、オーボエとピアノを専攻しました。1950年にEMIに入社、当時EMIのクラシック・レーベルだったパーロフォンで様々な録音に関わりました。その後ジャズやコメディなども手がけています。そして1962年、ビートルズを見出し、同年レコード・デビューさせました。これによりプロデューサーとして一挙に大成功をおさめます。その後は独立してビートルズのほぼすべての作品にプロデューサーとして関わりながら、他にも多数のアーティストのプロデュースや、映画音楽(作曲)、また、自身のクラシックの経験も活かしてオーケストレーションなども手がけました。1965年の「イエスタデイ」から、マーティンはオーケストラも録音に取り入れるようになり、ポップスとクラシックの垣根を超えたサウンドは世界中を魅了しました。
★ビートルズ初のアニメ映画『イエロー・サブマリン』の音楽。海の底にある音楽に満ちた平和な国ペパーランドを、音楽が大嫌いな青鬼(ブルー・ミーニーズ)の侵略から守るため立ち上がったビートルズが、イエロー・サブマリンに乗って海の底に向かう、という物語を彩る美しくドビュッシーをも思わせる音楽をアンサンブルでお楽しみ頂けます。他にも007の『死ぬのは奴らだ』の音楽やディラン・トマスのラジオ劇『Under Milk Wood』のための付随音楽など、どれも非常に聴きやすく、美しいメロディに満ち、時に古楽を思わせる瞬間もあり、クラシック音楽の素地があるマーティンならではの音づくり。
★バッハの編曲ものは、EMI入社後、パーロフォンを担当していた頃の作品。高貴な悲しみをたたえた原曲が、弦楽オーケストラによってさらに純度の高い美しい音楽となって響きます。
★世界初録音の2作について。フルートと室内オーケストラのためのワルツ ニ短調は、フルートが奏でる息の長く物悲しい旋律を弦楽アンサンブルが彩る美しい楽曲で、マーティンのメロディのセンスと、楽器の扱いの巧さが光る曲。映画『ミッション』(1986年のイギリス映画で、18世紀中ごろの南米におけるイエズス会宣教師たちの物語)の音楽も世界初録音。この映画の音楽は当初ジョージ・マーティンに依頼がきて、マーティンはこの映画の音楽のスタイルの例として、一連のコラールを書きました。しかしスケジュールが合わず、最終的にエンニオ・モリコーネが作曲を完成、映画公開されています。後にマーティンはこれらの楽曲をコンサート・ピースとして完成させ、2008年に初演されました。録音は今回が初めてです。ラテン語のミサをテキストにした、純度の高い美しい合唱に心奪われます。
★指揮を手がけるのは名プロデューサー、クレイグ・レオン。パヴァロッティらクラシックの大アーティストとコラボレーションしているほか、パンク・ロックのラモーンズやブロンディらのレコーディングも手がけています。ベルリン・ミュージック・アンサンブルは2011年に結成されました。ベルリン・フィル、ベルリン・ドイツ・オペラ、ベルリン・コーミッシェ・オーパー、ベルリン放送響といった一流のオーケストラで活躍する面々が集い、TVCMや映画、ポピュラー音楽などを演奏しています。
(メーカー・インフォメーションより)